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2024.07.11 猫が吐く時の原因は?|頻度や色のチェックが大切

猫の嘔吐は比較的よく見られることですが、その原因は生理的なものから病気までさまざまで、吐く頻度や色によっては重大な病気のサインである可能性もあります。そのため、注意深く観察し、早めに異常に気づくことが大切です。

今回は、猫が吐く原因や、頻度や色のチェックポイントについて解説します。

■目次
1.猫が吐く主な原因
2.嘔吐の頻度をチェック
3.嘔吐物の色に注意
4.嘔吐以外の症状もチェック
5.まとめ

猫が吐く主な原因

猫が吐く原因としては、以下のようなものが考えられます。

毛球:毛づくろいで飲み込んだ毛が胃に溜まり、吐き出します。

食べ過ぎや消化不良:一度に大量に食べたり、消化しづらい食べ物を食べたりすることで嘔吐することがあります。

ストレス:環境の変化や緊張が原因で嘔吐することもあります。

感染症:ウイルスや細菌による感染症が原因で嘔吐することがあります。

内臓疾患:腎臓病や肝臓病などの内臓疾患が原因となることがあります。

腫瘍:消化器系の腫瘍が嘔吐を引き起こすことがあります。

異物の誤飲:食べてはいけないものを誤って飲み込んだ場合にも嘔吐します。

 

嘔吐の頻度をチェック

猫の嘔吐は年に数回程度なら特に心配はいりませんが、月に2〜3回以上吐く場合は、何かしらの病気が原因である可能性があるため注意が必要です。
頻度が増える場合や何ヶ月も続くようであれば、念のため動物病院を受診することをおすすめします。

また、1日に何度も吐くことが続く場合は病気のサインである可能性が高いため、速やかに獣医師に相談しましょう。

 

嘔吐物の色に注意

食べたものを丸ごと吐いてしまう場合は、勢いよく食べ過ぎてしまったケースがほとんどです。これが一時的なものであれば、特に心配する必要はありません。

しかし、嘔吐物が黄色や緑色の場合は要注意です。空腹やストレスが原因で胃酸過多になったり、胆汁が逆流したりすることが考えられます。
まずは食事回数の見直しや、ストレスの解消を心がけましょう。それでも改善されない場合は何らかの病気が潜んでいる可能性があるため、なるべく早めに動物病院を受診してください。

さらに、嘔吐物がコーヒーの出がらしのような色をしている場合は、消化管出血の可能性が考えられます
嘔吐物に赤色の血液が混じっている場合は緊急性が高く、胃や食道など、口に近い部分からの出血や、心臓病による肺水腫などが疑われます。このような場合、すぐに対処をしなければ命に関わることもありますので、ただちに動物病院を受診してください。

 

嘔吐以外の症状もチェック

生理的な嘔吐の場合は、吐いた後も元気で食欲に異変は見られません。しかし、以下のような症状を伴う場合は、病気の可能性が高いと考えられます。

・食欲不振

・元気消失

・下痢

・体重減少

これらの症状を見逃さないようにし、少しでも異変を感じたら早めに動物病院での受診を検討してください。

 

まとめ

猫は生理的に嘔吐することが多いため、あまり気に留めていない飼い主様も多いかもしれません。しかし、嘔吐は慢性的な病気のサインの可能性もあるため、愛猫が嘔吐をしてしまった場合は頻度と色をしっかりチェックして、異常があれば早めに獣医師に相談をするようにしましょう。

また、定期的に健康診断を受けることで病気を早期に発見し、愛猫の健康を守ることができます。日頃から愛猫の健康管理をしっかり行い、いつまでも元気な姿を見守りましょう。

 

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